![]() 自転車の錠について・・・さて今回は前回予告した『自転車の錠』について紹介したいと思う。自転車の錠も時代の流れによって変化している。自転車を盗難から守る為、そして自転車の装飾の為のアイテムとして、職人の技やセンスが伺える。現代では買った自転車には必ず錠は付いているものですが昔はオプションとして跡付けで錠を選ぶことが出来た。自転車の錠は戦前から存在し、昭和6年の自転車部品のカタログにはバイタル式、いわゆる金庫のダイヤルのような錠が松下電器製作所(ナショナル)から発売されている。当時では生活の道具であり行商でも町から町へ荷物を載せて渡るために大変重宝された自転車。そんな自転車を盗難などから守る為に昔から錠は活躍している。 ![]() Shouwa Bell [↑] 不思議な錠です。写真で分かるかどうか分かりませんが木製の鍵です。非常に軽く、一応ダイヤル式なんですが機能製には問題がありそうです。資料を見ても載ってないので年式等は分かりませんがおそらく戦中または戦後まもなく物資の不足により木で作りざる終えない時代の物ではないかと推測しています。 ![]() メーカー不明 [↑] 俗に言うだるま式の鍵です。一見、サルの顔にも似ている愛らしい錠です。レンズ部分はガラスで出来ています。新しくなるにつれて、ガラスで作られていたレンズ類は時代と共にプラスチックのレンズへと変わっていった。 ![]() NIPPON RUDGE(サイコー錠) [↑] 真ん中のダイヤルを右に何番、左に何番と回して鍵が開く仕組みになっています。 ![]() 松下電器製作所(ナショナルーバイタル錠) [↑] これが松下電器製のバイタル錠といわれるものです。 ![]() 富士自転車 APOLLO [↑] 今もなお健在の富士自転車。古くに作られたAPOLLO製の鍵です。富士のマークが錠に組み込まれ、買う側にインパクトを根付かせる一品だと思います。構造上は普通の鍵なんですがデザインの良さに惹かれ紹介しました。 ![]() メーカー不明 [↑] フロントに付けるタイプで手前にあるのが鍵です。鍵を掛けた状態の時に『休車』の文字が現れるお洒落な錠です。 ![]() メーカー不明 [↑] Baby Nighterの文字の後ろに野球のボールとナイター用のライトでしょうか?おそらくほかの錠に比べ小さめなボディーと色使いからみて子供用自転車についていた物だと思います。 ![]() 松下電器製作所(ナショナル) [↑] 一見昔の炊飯器やテレビのチャンネルを思わせる懐かしい感じの形です。素材がプラスチックで作られている点でおそらく1960年代または1970年代初期の物だと思います。比較的新しい物だと思います。 ![]() 松下電器製作所(ナショナル) [↑] 新しくなるにつれて主に黒をベースとされてきた自転車の錠も色々な色を使うようになりカラフルな物になっていった。 ![]() MAMOL製(スクエアータイプ) ![]() ミツバ製 (L-101型) ![]() MAMOL製 ![]() MAMOL製 (DOLMYCYCLELOCK) ![]() サンヨウ精機 (BELL LOCK) ![]() MTUSHITA (松下金属株式会社ーSPURT) 今回は自転車特集第二弾として『自転車の錠』に関して紹介させていただきました。いかがだったでしょうか?自転車の錠、あまり日の目を浴びる物ではありませんが,こうしてまとめて紹介することによって時代背景や職人のアイデアなどが見えてくると思います。 自転車の錠からは話はそれますが、私が今回感じたのは広い意味で今、生産されるあらゆる物の中で50年という歳月を経てもその物の機能を保ち、形が残る物はまず無いと思います。近年リサイクルが機能し始め、ほとんどの物が再利用できる素材で、リサイクル前提での物造りが今後もっと支流になってくると思います。決して悪い事とは思いません。消耗品などにリサイクル素材を取り入れることは大賛成です。でもそんな時代の中でも長年使え、修理が出来る物の生産って考えがあっても良いのではないかと思います。捨ててもリサイクルされるからという甘い考えになるだけで、物を大切にするという昔の人の言われが失われていってしまうだけなのでは無いでしょうか?私が伝えて行きたいのは昔の物の良さ、決して古臭いだけでは片付けることの出来ない物をこの場を借りて紹介していくつもりです。もったいないと思いませんか?こんな良いものがゴミになっていってしまうのは。『もったいない』は今や世界共通語ですよ! 私も偉そうな事を言っていますが二十代後半のまだまだ小僧です。そんな小僧が作ったページではありますが拝見頂いた方々、感謝しております。 |
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